特徴01 株分け技術
第1章|はじめに:”株分け”こそが自然な植毛の決め手
自毛植毛における「成功」とは何でしょうか?
単に髪の本数を増やすことではありません。見る人が気づかないほど自然に、あたかも最初から生えていたような毛髪を再現することこそが、真の意味での成功と言えるでしょう。その“自然さ”を左右する要素の一つが、”株分け作業”です。
FUE法(Follicular Unit Extraction)による自毛植毛は、近年日本でも急速に普及しつつあります。FUE法はメスを使わず、頭皮に直径約1mm程度の小孔を開けて株(グラフト)を1つずつ採取する技術で、痛みや傷跡の少なさが魅力です。FUE法の植毛で「美しい毛流れ」「高い定着率」の両方を実現するためには「株分け作業」が不可欠です。

東京植毛クリニックでは、単に”毛を移す”のではなく、”どう植えるか”──つまり毛流れや密度、仕上がりの自然さまで計算して植毛を行うことに徹底的にこだわります。我々は、世界の植毛先進国で当たり前とされている「株分け作業」を、日本の臨床現場にも正しく導入することに大きな価値があると考えています。
なぜ株分けが重要なのか、そして仕上がりにどのように左右するのかを深掘りしていきます。植毛を検討している方、あるいは他院との違いを知りたい方にとって、この記事が信頼できる判断材料となれば幸いです。
第2章|自毛植毛の基本とFUE法の特長
まずは「自毛植毛」そのものの基礎知識から確認しましょう。元々生え際や頭頂部にある毛は早かれ遅かれ個人差がありますが、薄毛になる運命の毛です。
自毛植毛とは、後頭部や側頭部など「薄毛にならない運命の毛」を毛根ごと採取し、薄毛部分へ引っ越しさせる医療施術です。移植後に定着すれば薄毛にならない運命の毛が生涯伸び続けるという大きなメリットがあります。
昔、日本で主流だったのは「FUT法(Follicular Unit Transplantation)」と呼ばれる術式です。これはメスで帯状に皮膚を切り取り、その中から株を採取する手法で、高密度に採取できる反面、後頭部に線上の傷跡が一生残るというデメリットがあります。

一方、現在世界中で注目されているのが「FUE法(Follicular Unit Extraction)」です。FUE法では、メスを使わず、マイクロパンチと呼ばれる直径1mm前後の器具で毛根単位に採取を行います。この方法により、傷跡がほとんど目立たず、術後の回復も早いため、患者の身体的・精神的負担が少ないのが特徴です。
FUE法の最大の利点は、移植後の毛髪が自然な流れや密度を再現しやすい点にあります。しかし、その自然さを実現するには、高精度な株の選別──すなわち「株分け作業」が不可欠です。たとえば、生え際には1本毛を、密度を出したい頭頂部には2〜3本毛を配置することで、違和感のない仕上がりを作ることができます。毛の仕分け作業をせずに秩序なくごちゃ混ぜに植え込み作業を行うと生え際最前列に2〜3本毛や太い毛が並んだりと「明らかに変な見た目」なってしまいます。
つまり、FUE法で本当の成果を出すには、ドナー採取だけでなくその後の株分け作業に一切妥協してはなりません。
東京植毛クリニックでは、FUE法を採用するだけでなく、その後の工程である「株分け作業」にこそ最も力を入れています。それこそが、当院が提供する“世界基準の植毛技術”の根幹なのです。
第3章|株分け作業とは何か?
「株分け作業」は大別すると2つの工程があります。
① 分ける工程
採取した株(グラフト)を、移植部位ごとの役割に応じて仕分け・整理する工程。
② 切る工程
採取した株(グラフト)を、定着率が高くなるように余分な皮膚脂肪を切除する工程。切る工程は4章で解説します。

①分ける工程の解説
採取した株(グラフト)には、1本毛・2本毛・3本毛など様々な構成のものが含まれています。これらを目的に応じて分類することで、より自然な毛流れと密度を再現することが可能になります。
たとえば、以下のような部位ごとの株の使い分けが重要になります。

- 生え際
- 最も目立つ部分であるため、1本毛を用いて繊細かつ自然な毛流れの仕上がりを目指す。植え込み角度と向きにもこだわる
- 中間部
- 2本毛を多用して密度と自然さのバランスをとる
- 頭頂部
- 3本毛を使用し、ボリュームと密度感を重視
この工程を省略または簡略化してしまうと、仕上がりが「不自然」になります。
さらに、株分けには”株の健全性”を確認する役割もあります。採取時に傷ついた株(グラフト)や、成長が見込めない株をこの段階で除外することで、移植後の定着率や生着後の毛質が向上します。
東京植毛クリニックでは、この工程を担う専任スタッフが3D実体顕微鏡を使用し、1株ずつ丁寧に分類・確認を行います。ここでの判断が最終的な仕上がりと患者満足度を大きく左右するため、妥協のない管理が求められるのです。
第4章|株分けが定着率を左右する理由
自毛植毛の成功は「定着率」によって決まるといっても過言ではありません。いくら本数を移植しても、その大半が定着しなければ意味がありません。
株分け作業の第2工程の「切る工程」が定着率を高くするのに不可欠です。
FUE法の植毛手術では、後頭部からドナー採取する際にストローのような円形の器具(パンチブレード)を高速回転させます。採取時に毛根周辺の余分な皮膚・脂肪がくっついて来るため、歪な円柱状のような毛根セットとして採取されます。

株分け作業の切る工程によって涙の雫状の形に成形してから植え込みを行うことによって、「美しい毛流れ」と「高い定着率」の両立が可能になる。
パンチブレードから採取したばかりのドナーは基本的には不必要な皮膚・脂肪のカスが付着している。不必要な皮膚・脂肪に雑菌が付着してしまうと雑菌は皮膚・脂肪を餌に増殖し、植え込み箇所内部で増殖し、炎症を引き起こしてその一体の定着率を下げる負の要因になる。

一方で、パンチブレードから採取したドナーの不必要な皮膚・脂肪のカスを削ぎ落とし、涙の雫状に成形した毛根セットに整えてから植え込み作業をすることで、雑菌が繁殖するリスクを極限まで回避することができる。
つまり、定着率の高い植毛にするためには株分け作業の切る工程が重要である。
また、涙の雫状に整えてからラインスリットの穴に植え込みを行うことで、ナチュラルな生え際を演出することが可能になる。
パンチブレードから採取したドナーを成形せずにホールスリットの穴にそのまま植え込むとおでこの曲線に対して、曲線上部でうまくフィットし切らずに上部がはみ出た状態でおでこと毛根セットが合体するために、ボコボコした生え際になり、美しい植毛ができない要因になります。
東京植毛クリニックでは、定着率をさらに高めるため、独自の保湿技術や保管液の工夫など、細部に至るまで最善の方法を追求しています。

第5章|株分け作業が生む「自然な仕上がり」とは?
植毛を受けた多くの方が求めるのは、「本当に自然な仕上がり」です。
いかにも“植えました”とわかってしまう仕上がりでは、せっかくの施術も台無しです。ここでカギとなるのが、前述の「株分け作業」なのです。
自然な仕上がりとは、具体的にどのような要素で構成されているのでしょうか?
- 生え際の繊細さ
- 1本毛を適度な密度で最前列に配置することで、本来の生え際のように見せる
- 毛流れの再現
- 毛の生える方向や角度を計算しながら移植することで、風になびく自然な毛流れを形成
- 密度の段階的変化
- 1〜3本毛を使いこなし、急に濃くならず、徐々に密度を増していく設計にすることで、全体的な調和を保つ
これらの設計と施術はすべて、株分け専門チームと医師らの連携によって決まります。 東京植毛クリニックでは、生え際のデザイン設計を医師が監修し、看護師や植毛有識者の意見を総合的に反映させて、パターン化された作業ではなく一人ひとりの骨格や希望に合わせたカスタマイズを行っています。
第6章|患者様の声と満足度
東京植毛クリニックで株分け作業を含む高精度な植毛を受けた患者様からの声を一部抜粋記載します
- 40代男性・M字改善
- 「他院で植毛したときはデコボコした生え際で定着率も不均一で不自然な仕上がりでしたが、東京植毛さんではまるで自分の髪のようになじんでいます」
- 30代女性・分け目改善
- 「生え際に自然な陰影ができて、メイクの時短にもなりました。自分の顔立ちに合った生え方を再現してくれたことに感動」
- 50代男性・頭頂部の密度アップ
- 「以前は後ろからの視線が気になっていましたが、今ではまったく気にせず外出できます」
これらの声が示すのは、単なる「本数」ではなく「仕上がりの品質」こそが、患者様の満足に直結するという事実です。そしてこの品質を支えているのが、株分け作業の存在なのです。
第7章|株分け作業を導入するための教育と育成
株分け作業は、2025年現在、7〜8割ほどの日本の植毛クリニックで省略/軽視されています。全ての日本の植毛クリニックで株分け作業が導入されるべきだと考えています。株分け作業は機械的に処理できるものではありません。経験と知識、そして繊細な手作業が求められる“技術職”です。そのため、スタッフの教育と育成が植毛クリニックとしての品質を決定づけます。
東京植毛クリニックでは、以下のような育成体制を整えています。
- 新人スタッフは株分け専門の訓練課程を修了後、実技試験に合格してから実務に入る
- 定期的に試験を行い、技術に応じたインセンティブ付与
- ベテランスタッフとのペアワークでノウハウを継承
- 世界基準のガイドラインを元にした株分けチェックリストの活用
このようにして、クリニック内で技術を標準化し、どのスタッフが対応しても高品質な株分けが提供できるような体制を構築しています。
第8章|東京植毛クリニックのこだわり:すべては患者様の満足のために
東京植毛クリニックが掲げる理念は、「日本に世界基準の自毛植毛を根付かせる」こと。
その実現に不可欠なのが、目に見える部分だけでなく、目に見えない”下ごしらえ”──株分け作業へのこだわりです。
私たちは、植毛を「髪を引っ越しするだけ」ではなく「人生を変えるお手伝い」と捉えています。そのため、術後の見た目だけでなく、将来の脱毛進行を考慮した設計、株の品質チェック、患者様の生活背景に合わせたデザインを行う必要があります。
医師・看護師・スタッフが一丸となり、患者様の未来の満足のために妥協のない体制を整えています。それが東京植毛クリニックの誇りであり、他院との決定的な違いでもあります。
株分け作業を行うと単純に人件費が高騰し、クリニック全体の利益率が下がります。1人の患者様の植毛手術をする際に、株分けしない植毛クリニックよりも我々東京植毛クリニックは2〜3名多くの人件費がかかっています。
しかし、人件費がかかろうとも利益率が下がろうとも、今まで薄毛で困って辛い思いをしてきたお客様の人生を変えるお手伝いをすべく、真摯に医療と向き合い、株分け作業を続ける意思決定をしています。世界基準で真面目な自毛植毛に興味ある医療関係者の方がいましたらぜひ気軽にご連絡ください。意見交換しましょう。惜しみなくお教え致します。
第9章|まとめ:世界基準の株分けで、理想の未来へ
自毛植毛で後悔しないためには、施術の本質を理解することが不可欠です。
FUE法という最新の術式を使っていても、株分け作業が不十分であれば仕上がりの自然さは望めません。
東京植毛クリニックでは、世界で通用する品質を日本でも提供するべく、株分け作業に真摯に取り組んでいます。
- 株分け=見えない品質管理の要
- 自然な仕上がりを実現する鍵
- 技術の差は、未来の満足に直結する
株分け作業はマニアックで地味な作業ですが、植毛を成功させるためにとても重要で、無視できません。植毛クリニックを比較検討する際には、もちろん植毛費用や知名度も重要ですが、株分け作業をどのくらい一生懸命取り組んでいるか?という軸を追加して頂くと「後悔のないクリニック選び」につながると思います。
ぜひ、東京植毛クリニックに気軽にご相談・ご来院ください。